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OAC 社団法人 日本広告制作協会
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■「第10回メキシコ国際ポスタービエンナーレ展」&
 「OACクリボラ2008世界巡回ポスター展」
 鈴木清文(OAC副理事長)レポート

「第10回メキシコ国際ポスタービエンナーレ」が去る10月27日から11月1日までの間、メキシコシティ及びベラクルス州ハラッパ市において開催されました。
「ビエンナーレ(国際美術展)」は第10回を記念した大掛かりな展示となり、テレビをはじめ新聞、雑誌など、各報道機関に大きく取り上げられ、成功を収めました。そして本年は日墨修好120周年ということで、日本は招待国として招かれ大変な歓迎を受けました。
OACは数年来、クリボラ活動の一環として「エイズ撲滅」をテーマとした「OACクリボラ展」を開催し、国内各所のみならず、国際巡回展としてインドネシア、韓国、カナダ、メキシコなどでも好評を博してまいりました。また、昨年の「OACクリボラ展」では、我々も立ち上がると、メキシコの若手デザイナーたちに積極的にご協力いただきました。
そして、本年はそのメキシコが「ビエンナーレ」に我々を招待し、日墨若手デザイナーによる「エイズ撲滅キャンペーンポスター展」を行いたいということで、熱心な取り組みに感謝の意を表するため、OACを代表して現地を訪れることとなりました。

10月28日、メキシコシティにて「ビエンナーレ」オープニングパーティが盛大に開かれました。会場となったFranz Mayer美術館は、数百年の歴史ある修道院を改装した趣のある美術館で、「ビエンナーレ」のオープニングに相応しい素晴らしい会場でした。
夕刻7時スタートということでしたが、そこはアシタマニアーナのお国柄か、はじめは人もまばらでした。しかし8時過ぎには1000人近い来場者で溢れ、大変な賑わいとなりました。
パーティは駐メキシコ日本大使の挨拶で始まり、そして日本大使の次はなんと、OAC代表の私の挨拶。日本からは勝井先生、福田先生をはじめ、錚々たるデザイン界の大御所が来場しており、身の引き締まる思いでした。パーティの華やかな雰囲気に呑まれぬよう、OACと今回の日墨「エイズ撲滅キャンペーンポスター展」について、力を込めて話させていただきました。
その後は表彰式や宴会などが続いて、全てが終了したのは夜中の2時近く。メキシコの人々は大変パワフルでありました。
翌29日は、メキシコシティから5時間以上も離れたハラッパ市へバスで移動。街の数箇所に会場を設け、世界中から集まったポスターを展示いたしました。美しく雰囲気のある街並みと相まって、素晴らしい「ビエンナーレ」となりました。
30日はエスタード芸術劇場にてイベントが行われ、ここでも1000人近い聴衆に朝早くからお集まりいただきました。
さて、ここでまた大役が回ってきてしまったのです。ハラッパ市での「ビエンナーレ」の目玉、各国の著名なデザイナーによるレクチャー。その皮切りが私でした。メキシコ側の「エイズ撲滅キャンペーンポスター展」実行委員長のカルロス・ゴンザレス氏にもお手伝いいただいて、クリボラ活動の意義、メキシコ側の素晴らしい対応、ポスターの紹介を行いました。
最後に、日墨若手デザイナーが共に手を取り合い、エイズ撲滅のために立ち上がったことこそ、日墨修好120周年を象徴する素晴らしい活動である。この会場にいる若者たちも共にこの活動に参加しようではないか、と呼びかけて満場の喝采をいただきました。


メキシコではこの「ビエンナーレ」終了後、メキシコシティの地下鉄駅コンコースで11月8日から日墨「エイズ撲滅キャンペーンポスター展」を開催。さらに各地大学で巡回展を企画するなど、日本のクリボラ展に負けず、積極的に活動を展開しています。その熱意には頭が下がりました。
我々が蒔いた種が世界中に飛び、はるかかなたの国で立派に育ち、花開いていることの素晴らしさに感動すると共に、OACクリボラ実行委員会の方々のご努力に改めて感謝、のメキシコ訪問でした。
メキシコの若手デザイナーによる熱意溢れるポスターが、いつの日か日本に飛んでくることを夢見て、報告を終わります。
15 下段中央は、テレビインタビュー中の私(鈴木)、下段右は勝井先生ご夫妻と私、日墨エイズ撲滅ポスターが並ぶ前で記念撮影の図です。
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