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日 時 |
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2010年1月15日(金)16時〜17時半 |
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会 場 |
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ホテルグランドパレス4階 桐の間 |
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主 催 |
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OAC「親睦・交流会」 |
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講 師 |
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山田崇雄氏(株式会社TCD代表取締役会長) |
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テーマ |
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「なにわの新聞広告100年に学ぶ」 |
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参加数 |
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48名 |
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毎年恒例の「賀詞交歓会」に先立ち、今年の「新春特別講演会」は、昨年のパレスホテルが改装工事中のため、ホテルグランドパレスに場所を移しての開催となりました。
進行役は渡辺紘崇氏(親睦・交流会担当専務理事)が務め、今回の講師である山田崇雄氏のプロフィールと講演内容の紹介がされ、大きな拍手の中、講師のご登壇となりました。
まず、山田氏より「OACの新春を飾る新春特別講演会でお話しする機会をいただき、光栄であります」とのご挨拶からはじまり、昨年秋にOAC関西で実施した「なにわの新聞広告100年展」を題材に話が進められました。
スクリーンには、明治後半から昭和の初期までの広告作品とそのエピソードが語られ、その時代に大阪で芽生えた産業と主な企業、そして起業家たちの気概、それに貢献した広告制作者たちの歴史は多くの聴講者の興味を引きました。
大阪の起業家たちの近代社会への挑戦は、秀吉の時代から培われ伝えられた「なにわの商人魂」と相まって功を奏していきます。気鋭の起業家(創業者)たちの活躍が、また広告活動を呼び起こし、経営者たちとの深い信頼関係にあったこと、互いに敬う関係にあったことなど想像されます。
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強烈な個性を持つ経営者たちの思い切った経営手腕と、広告制作者の自由闊達な制作活動が相乗してこそ、社会を活性化させ、時代を力強くリードして行く原動力だと、山田氏は語りました。
山田氏は関西を中心に活躍され、その業績と知名度は誰もが認めるところ。
山田氏はこの講演において、それらの広告に登場する企業とその経営者(カネボウの武藤山治、イトチューの伊藤忠兵衛、阪急の小林一三、仁丹の森下博、サントリーの鳥居信治郎・佐治敬三、パナソニックの松下幸之助等など多数)、そして広告制作者の姿に思いを馳せ、「彼らが残した傷跡の中にこそ、混迷と苦境を打開する鍵がある」と述べました。また、「昨今低迷する企業活動と、その余波に翻弄される広告制作業が抱える問題の解決には、私たち広告制作者の立場にあるコミュニケーション・クリエイターたちにもチャンスがあるはず」とも。
最後に山田氏からメッセージがあり、企業および経営者の方々へは「“市場に委ねず、顧客に媚びない経営姿勢”と“自らの製品とサービスに絶対な自信”を持って挑んでいただきたい」。
また、私たち広告制作者へは「“コミュニケーターとして持つべき良識とプライド”の再確認と“多勢に委ねず、理想を貫く姿勢”を大切に、同時にこの苦境に対して“同病相哀れむ”習慣を捨て、“同病相励ます”へ気持ちを切り替えることも重要」だと述べました。
山田氏の愛情あるご提言を感謝しつつ、大きな拍手の中で講演会は閉会しました。
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