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日 時 |
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10月5日(火)18時〜19時30分 |
会 場 |
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JAA(社団法人日本アドバタイザーズ協会)セミナールーム |
参加者総数 |
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64名(申込者82名) |
講 師 |
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渡辺春樹氏 (社団法人日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会代表幹事) |
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かつて企業と消費者との接点はマス広告が担っていたが、Webをはじめとする新しいメディア、新しいコミュニケーション手段の登場で企業はコミュニケーションの
構造的仕組みを大きく変えつつある。その現実や今後の行方を、広告主側の立場から語っていただけないかと考え、元ホンダ技研工業のウェブマスターであり、
JAA(社団法人日本アドバタイザーズ協会)Web広告研究会代表幹事の渡辺春樹氏を講師にお招きしてセミナーを開催した。
講演の内容は、やはりたいへん刺激的なものであった。しかも巨大広告主の企業コミュニケーションの中心に身を置き、長年企業サイトを統括されてきた方の話だけあって、
生々しいほどリアル。空理空論でWebの未来像を語るのではなく、ホンダという自動車メーカーを舞台に、多くの実験と検証から導き出された結果から語られるWebの
可能性についての話は、聞く者皆が圧倒された。
少し具体的な話となるが、2020年に向けてこれからはトリプルメディアの時代だといわれる。
- (1) ペイドメディア(マス広告など)…集客機能を担う
- (2) 自社メディア(企業サイトなど)…販促機能を担う
- (3) ソーシャルメディア(ブログなど)…推奨機能を担う
この中で今後「自社メディア(企業サイト)」が目指すゴールは、集客機能、販促機能、推奨機能のすべてを備えたまさにスーパーメディアであるとのこと。
もしそれを達成することができたなら、その企業は、テレビや新聞・雑誌といったマスメディアを使う必要がない。ソーシャルメディアを意識しなくても自社サイトが
優良顧客の溜まり場になる。
以上のような興味深い話をたっぷりと1時間30分、質疑応答を含め約2時間していただき、まさに脳が気持ちいい汗をかいた実感。経営者にとってもクリエーターに
とってもたいへん充実した勉強会となった。
【講演の主な内容】
- ネット革命で変わったこと。
- ホンダが「検索の時代」10年間をどう生きたか。
- トリプル・メディアの時代。
- 個別のデバイスに振り回されないことが大切。
- 一番進化したのはメディアではなく、ユーザー自身。
- 企業サイトの目的は、コストダウン。
- 企業の「自社メディア」のゴール。
- 購買プロセスは変わる、変えられる。
- 顧客は囲い込まれない、そこに自分の意思で溜まるだけ。
- 自社メディアで、広告と宣伝の効果を測定する。
- デザイナーの思いと、読者・消費者の思いとのすれ違い。
- ネットは0.4秒の世界。
- ネットとメディアの親しい関係。
【渡辺春樹氏プロフィール】
渡辺 春樹(わたなべ・はるき)
1977年、同志社大学大学院心理学博士課程後期終了。同年、本田技研工業(株)に入社、国内外向けの宣伝とSP、CI、モーターショーなどを担当。
1996年、広報部のプロジェクトリーダーとして企業ホームページを開設、ウェブマスターとしてHonda企業ホームページ全体を統括。2010年3月、
同社退社。現在は株式会社ビービット所属、インターネット事業コンサルティング、ウェブサイト戦略策定、設計、構築、リニューアル、ユーザビリティ
評価他を担当。JAA・Web広告研究会代表幹事。
→経営部会セミナー「広告主が考える今後のコミュニケーション戦略」 アンケート集計結果
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