冒頭、黒須氏から
「プレゼンは考えたことを説明する場」
だと考えていませんか。
と、問いかけがありました。
クライアントは、一緒に苦労してくれる人を求めている。
この人と組むに値するか。
一緒にともに仕事をして行ける人と組みたいと考えている。
コミュニケーションの場だと考えてみてはどうでしょう。
さて、ここから本日の参加者の自己紹介が始まります。
プレゼン経験が無い、あがってしまう、就職活動中の学生さんは面接時を意識して来ました。
様々な自己紹介が行われました。
そして本日は講義を行わず、いきなり課題からスタートです。
- クライアント:風とロック
- 課題:福島を見ている(忘れない)
- 媒体:東京メトロ 地下鉄駅構内ポスター
グループをゾウさん・ツルさん、カメさん、ドラゴンの4グループに分け課題に取り組みます。
各チームには学生さんが1名、デザイナー、コピーライターが均等に配置されています。
ゾウさんチーム考え中
ドラゴンチーム話し合い中
カメさんチーム(遠山さんの考えているフリ)
ツルさんチーム(和やかに考え中)
本日の課題制作時間は30分。でしたが、各チームから延長をい求める声に
黒須講師は15分の延長を認め、みなさん必死で企画書とラフ案を作成。
いよいよ発表です。
この、ボードを見ている姿が後で・・・。
ゾウさんチームは、「福島予報」キーワードに展開。毎日の様子を天気予報で表現。
ポスター以外にもWebも。登場するのは福島の人たち。
市村さんも見ちゃってたのか。気づかなかった。
I need You ふくしま。これに至った経緯は言葉では出てきましたが、企画意図には載っていません。
むむ、人差し指!
プレゼン冒頭に、復興と言えば笑顔を思い浮かべがちですが、
復興の現実を目の当たりにさせるため、あえてネガティブアプローチをとりました。
でも、悲惨さだけではいけないので現地で明るく元気で働いている人の姿も。
コピー「東京ではもう終わったの?福島では、まだ終わっていない」
やっぱりボードを見てしまう。
普通であること。それを今日の目標として「野球がしたい」・「ハイハイ卒業するぞ(赤ちゃん)」
など福島で暮らす人の日常を切り取る。
さて、黒須さんの採点です。トップはドラゴンチーム!
(賞品はありませんが)
講評
オリエンテーマに対する考え方、真摯さ等いろいろありますが、
- ○コンセプトでネガティブアプローチをする決断
- ○全員がプレゼンテーターとして全員でフォローし合った姿
- ○真摯に取り組む姿勢が感じられ、一緒に仕事をしてみたかった
課題が一通り終了してから、今回は講義です。
「プレゼンテーションの技術」
プレゼンテーションの場とは
- 勝負の場
- 商談成立の場
- コミュニケーションの場=説明の場ではない
相手があること。相手に耳をすます。話すよりも聞く。
発表の技術1
- まず最初の挨拶は考えておく
- 次に、今日は3案ご説明させていただきます」など、これからの展開を述べる。
発表の技術2
- 全身でプレゼンしよう。照れずに鏡の前で練習しよう。
- 人差し指は禁物。手のひらを使おう。落語家、手話、NHKアナウンサーは先生。
発表の技術3
- ボードばかり見て話していたら、相手の反応が判らない。つまらなそうなのか、興味を示しているのか。
- 反応が良さそうならその部分を膨らませる。
発表の技術4
- 判断するのは、あくまで先様=先方がどのような傾向なのか、研究・情報入手・判断は重要
発表の技術5
- 始まりはスッキリと。受けての頭に聞く用意をしてもらう。
- 質疑応答は丁寧に。難しい質問は複数の人間で答える。沈黙は罪。仕事を取りに来た人間の礼儀。
- 終わったら何事もなかったように部屋を出る。余韻は大切。
企画書の技術
黒須さんの講義の後、ゾウさんチームが代表して再プレゼンです。今度は企画内容ではなく、プレゼンの仕方が問われます。
始めの挨拶があって、「今日は1案をお持ちしました。よろしくお願いいたします」。
黒須さんからは「ボードは見ない」・「顔は正面」と注文が飛びます。
人差し指の話しも出ていたので、今度は手のひらを使って対象を指しています。
やはり意識してプレゼンすると変わってくるようです。
また質疑応答では、黒須さんが丁寧に答えています。
「あがり症ですが、あがらないようにする方法は?」
自分で決まり文句を決めておく。それを最初に言えばあとは何でもないと暗示に掛けておく。
黒須さんの場合は、わたくしは博報堂の黒須治です。この挨拶から始まるそうです。
また、これをわかってもらえたら死ねる!と言う言葉を残してプレゼンを終わらせたいと思っています。
と言う言葉も。36年間のクリエイティブに裏打ちされた回となりました。
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