今回のセミナーは、祭用品専門店の創業1910年、浅草中屋の代表取締役中川雅雄さんをお招きしました。
中川さんは、代々続く中屋さんを継ぐことになったわけですが、その前はマガジンハウス社で編集や企画業務にあたっておられた経歴を持ちます。
浅草中屋さんでは、足袋・袢纏・手拭い・鯉口シャツ・腹掛け・股引などの祭り用品を手掛けています。
中屋のビジネスモデル
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1.祭り用品という季節商品を通年商品に!
- 2.小売業からアパレルメーカーへの業態変更
- 3.商品企画から製造、消費者までの商いの流れを確立
- 4.IT技術により、日本全国でリアルな取引が可能
全国にあるお祭りに、欠かせない用品を扱う中屋さん。長年培った信頼と営業力、そこにただ売るだけではなく、オリジナルの衣装をつくる技術、そしてITを駆使してお客様にいち早く商品をお届けする仕組みを確立されています。
中屋の社訓
『商いは飽きない』
『お客様の顔が見える商い』
『日本伝統文化の継承』
そして中川さんのお父様からは、経営者は数字に強くなれ!と教えられたそうです。
下のロゴは、小売店からの脱却を図りアパレルメーカーとしてのブランドイメージ訴求を意識し、新規に制作し現在使用しているものだそうです。
コンテンツサイトの運営
中川さんは浅草や祭りを通して、中屋のサイトへ来てもらう仕組みづくりのためにこのようなサイトを運営していると語ります。
このようなWebサイトや店頭でのデータ管理などは、社内スタッフ6名ほどで動かしているといいます。
いってみればシステムの運用や構築に人員を割いていることです。もちろん全て社内で動かしているわけではなく、コンテンツの企画は社内、制作は外部などと振り分けているようです。
中屋ファクトリー
自分だけの一品を手軽にネットで!
用品専門店「浅草中屋」の誂え商品サイト。
簡単な操作で、WEB上で様々なデザインを作ることができます。
また、画面上で、出来上がり画像(※)が見れますので、完成品のイメージがしやすくなっております。
幅広いデザインに対応しておりますので、いろいろなデザインをお試しいただき、お客様だけのオンリーワンを仕上げて下さい。
http://www.nakaya.jp/factory/index.php
このように老舗でありながらITをうまく活用してお客様ニーズに応える浅草中屋。
中小企業IT経営努力賞、「攻めのIT経営」中小企業百選 選定等々も受賞されています。
顧客満足度の向上のために
ITばかりではなく、お客さまから送っていただいた祭りの写真を選別して、「浅草中屋卓上暦」カレンダーを制作。メルマガ会員限定でプレゼントするなど、ファンを大切にしています。また100周年を記念して制作した「浅草神社宮神輿縮小版お仮屋」も皆さんに好評をいただいているそうです。
業種、業態は異なりますが、老舗企業でしかも祭り用品という分野でITを活用している姿に、我々制作会社としても、日頃の「思い込み」などに捉われ過ぎているのかもしれないと思った次第。
広告制作会社としてお客さまに満足していただくのは、クリエイティブなのか企画力なのか、等々もう一度考えてみて、出来るところから実行していきましょう。
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