THE ORGANIZATION OF ADVERTISING CREATION
OAC 社団法人 日本広告制作協会
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■わくわく創出部会
2017年度わくわくソリューションラボ【第1回】

第 1 部

もともとはグラフィックのご出身である内海さん。冒頭「誰かに話したいと思わせるような屋外広告を手がけている」という言葉に続いて、プロジェクションマッピングやインタラクティブムービー、透明フィルムと液晶TVを組み合わせたイベント、大型の造作サインなど、斬新でインパクトのある様々な実績をエピソードとともにご紹介いただきました。

映像作品については、様々な手法を使って組み合わせることで
面白い映像は作り出せる、と内海さんは話します。

◎POPPING FLASH(360度全方向の撮影画像を連続させるもの)
◎タイムラプス(5秒に一回シャッターを切る定点撮影画像を連結させるもの)

など、プロにムービーカメラを回してもらわなくてもできる技術を使った映像に、
通常の動画映像(ハンディで撮っただけのもの)を組み合わせたりするだけでも
大変印象的な映像が生まれます。

動画は難しくない!内海さんは繰り返しそうお話されます。
サイネージ系のコンテンツ制作相談で予算が少ない時などは(動画専門のプロダクションに発注できないので)画像を組み合わせた映像制作が有効です。

実際に、ご講演中の画面でaftereffectを開いて、テンプレートに格納されているたくさんの面白い「動き」を使った動画アニメーション作成をその場で実演していただきました。印象的な動画があっという間に完成!
イベント展示会などの入り口で見せる動画なども、グラフィックの素材を「バラして」組み合わせるだけでいわゆる「それらしい動画」は誕生します。これなら動画専門のプロダクションに依頼しなくてもできる!
お話を伺っているだけで(デザイナーさんであれば)今すぐ試してみたくなるほど簡単な操作です。

他にも、aftereffectをご利用された事がない方(新しいソフトを使うことに抵抗がある方)であっても、keynoteやPowerPointでアニメーション効果をつけたものをQuickTime形式などで書き出せばかっこいい動画は完成!
最近ではMovie(iPhone)で撮影した映像でも十分納品に耐えられます。

動画作成が手軽になった一方で、いわゆる「素人感」が出ない映像も求められます。
そのために重要なのは映像と重ねる「音」。ドローンを飛ばして撮影し、音楽を付けるだけでもそれだけで印象的な映像ができます。大切なのは「音」にあわせた映像のスイッチング。気持ちのよい効果が生まれます!

GarageBand(動画を貼り込むことができる音楽作成ソフト)ならピアノが弾けなくても簡単に音楽が作れますので、これなら著作権を気にせず音源が使えます。最近では「24秒で」「ハッピーな感じ」といった条件を入力するだけで、こちらが望む音楽をフリーで自動生成してくれるwebサイトもあるとか。他にも、有料の素材提供サイト「ビデオブロックス」には豊富な素材が揃っています。

映像と音を組み合わせていく作業は、何回か試してみることが大切。チャレンジすることで「どこまでやれば良いのか」「どうしたら気持ちの良い効果が生まれるのか」が見えてくるそうです。

実際に屋外映像などの(クライアントへの)プレゼンテーションを行う時は、
まず静止画のプレゼンカンプを作成します。ここで、このカンプをいかに作り込んで良く見せるか、ということが重要。この時点で「良く」見えなければ、クライアントの検討テーブルにも載らない!カンプがベースになって「こうしたい、あーしたい」のアイデアが生まれ始めます。

第 2 部

aftereffectは「動画の作り方」を紹介してくれる方がweb動画で投稿してくれていたりするので、迷ったら参考にできます(全部覚えなくていい!)。

とはいえ、アフターエフェクトはやっぱり難しい?!という方にはiMovieが手軽。ここでもいくつかの画像を使ってあっという間にかっこいい動画を作ってくださいました。

制作費用についてはケースバイケースで、作り方によっては短時間で作り出せる映像もあることから幅広く設定されているとのこと(数万円〜数百万円)。

本物の動画や音楽を作れる人はそれで生き残っていく。それが難しい私たちは新しくて効果的なアプリなどを上手く乗りこなしていくことで追随できます。
ここで、他とどう差別化していくかが重要!静止画を準備する時は、webやSNS等さまざまな媒体で動くこと(横展開の広がり)を考えて準備していく事が大切!というお言葉をいただきました。

最後に「グラフィックを動画的に見せていく」ための裸眼3Dプリント(レンチキュラ)のサンプルなども紹介されました。

デザイナーであれば「今持ち合わせている知識・技術と、便利で簡単なアプリを
組み合わせるだけで動画作成のハードルはほとんどないのでは?」とさえ感じるお話がいっぱい。明日からでも動画作成にチャレンジできそうです。
内海さんのお話に前のめりで聴講されている方は多く、セミナーは盛況のうちに終了となりました。

以上

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