応募総数1,359作品。今までで最も多い応募数となりました。
ご応募いただいた皆さん、ありがとうございます。
厳選なる審査の結果、以下の作品が見事受賞いたしました。
この度はANAからの「ANAのSNSを広く知ってもらうための広告」という課題に対して、沢山のご応募をいただき誠にありがとうございました。
2020年より続いているコロナ禍で、飛行機に乗って移動や旅行をする機会が少なくなった方々も多いかと思います。この数年は特に、以前より実施しているANAグループの活動内容などに加えて、お客様に飛行機のワクワク感や旅行気分を味わっていただきたいと考えながら、SNSでの情報発信や動画配信を続けてまいりました。
応募してくださった全ての作品を拝見しましたが、皆様がANAの各SNSチャネルを研究し、それぞれのチャネルの特性を踏まえながら「ワクワクするANAグループ」を皆様の視点から表現してくださっていたのが大変印象的でした。
改めてご応募いただいた皆様に御礼申し上げます。
全日本空輸株式会社アワード 映像部門
全日本空輸株式会社アワード
映像部門
グランプリ
今中 風伽 順天堂大学
今中 風伽
順天堂大学
飛行機の座席モニターを使用し、アナウンス風のナレーションで展開されており、まるで飛行機内にいるかのように錯覚してしまう作品でした。ただSNSの紹介をするだけではなく、搭乗の疑似体験が加わることで「飛行機に乗りたい!」と思ってもらえる広告で、この映像を見ているだけでワクワクするのが素晴らしいと思いました。実際の機内座席モニターの中にも、飛行機が今どこを飛んでいるのかを映すマップコンテンツがあるので、それを模している点から、とても研究されて制作にあたられたのではないかと感じました。
全日本空輸株式会社アワード 映像部門
準グランプリ
柏井 翔矢 荒 健太郎
三浦 悠 横川 一 国吉 真舟
城西国際大学
柏井 翔矢
荒 健太郎
三浦 悠
横川 一
国吉 真舟
城西国際大学
各SNSアカウントがどのような配信をしているのかをスマートフォンをスクロールしながら映し出しており、これまでANAのSNSを見たことがない人にも伝わりやすく「一度SNSを覗いてみようかな?」と思ってもらえる作品だと思いました。ポップな音楽に合わせて端的に情報がまとめられている点が広告として素晴らしいと感じましたし、最後の「ANAは空だけでなくネットワークも飛び回る」というフレーズにも心を掴まれました。
全日本空輸株式会社アワード 映像部門
佳作
山形 陽奈 東京都立葛飾商業高等学校
山形 陽奈
東京都立葛飾商業高等学校
InstagramのリールやTikTokなどで主流となっている縦動画での広告の作成をありがとうございます。音楽と映像のテンポがとてもあっており、いつの間にかループで何回も見てしまう…という現象に陥りました。良い意味で映像内の文字テンポが早いので、内容を確認するべく「何度も再生してしまう広告」だと感じました。
全日本空輸株式会社アワード グラフィック部門
全日本空輸株式会社アワード
グラフィック部門
グランプリ
三宅 優裕 穴吹ビジネス専門学校
三宅 優裕
穴吹ビジネス専門学校
飛行機の尾翼を活用した、とてもキャッチーで目を引く作品でした。尾翼のカラーが、それぞれ各SNSアカウントの色合いとなっているのがとても斬新で、広告を見た人に「これは何の広告だろう…」と考えさせ、答えが分かった時に楽しんでもらえるという、ただ掲示するだけはなく、一緒になってワクワクを創造することができる素晴らしい作品だと思いました。
全日本空輸株式会社アワード グラフィック部門
全日本空輸株式会社アワード
グラフィック部門
準グランプリ
五十嵐 悠人 福井情報ITクリエイター専門学校
五十嵐 悠人
福井情報ITクリエイター専門学校
ANAの情報が「おりてくる」ことを、飛行機を「降りるシーン」とリンクさせているところが面白い作品でした。私たちが情報を発信する際に心掛けている「今を伝える」という点を文字で掲げてくださっていたり、アカウントのURLが記載されていたりとポイントがぎゅっと凝縮されている作品です。実は飛行機の窓がそれぞれ各SNSアカウントの色合いになっているのも芸が細かく素敵だと思いました。
課題 「UDデジタル教科書体が使いたくなる広告」
課題
「UDデジタル教科書体が使いたくなる広告」
株式会社モリサワ アワード 映像部門
株式会社モリサワ アワード
映像部門
グランプリ
鎌田 彩芭 香川県立善通寺第一高等学校
鎌田 彩芭
香川県立善通寺第一高等学校
テーマの表現方法が群を抜いていました。学生さんが教師の思いを想像して作品を作るのは難しい点もあったかと思いますが、夜の光の加減や小道具のプリントの作りこみなど細部もこだわった作品です。ナレーションの一言目で「私たちが目指すのは」と教師の立場で言い切ることも、学生さん目線だとなかなかできないことだと思いますが、そういった部分が作品にリアリティを与えており、心にすっと入ってくる作品に仕上がっています。実際に教育に携わる教師の方にとっても、共感してフォントが使いたくなる作品だと感じました。
株式会社モリサワ アワード グラフィック部門
株式会社モリサワ アワード
グラフィック部門
グランプリ
クイケン ステラ 文化学園大学
クイケン ステラ
文化学園大学
フォントは、使う側とフォントを使った制作物を見る側の2者が存在します。見る側の「読みやすい」をアピールする作品が多かったですが、フォントを使う側のメリット(生徒の集中力があがる)にも希求できている点がよかったです。また、複数バリエーションの応募作品は多くありましたが、この作品は教師と生徒の目線で、2つが揃うことにより両者の信頼がストーリーとして感じられ、他にはない良さとなっていました。何気ない授業中の一瞬を切り取り、かわいい手描きのイラストと文字が温かく、制作者の意図がわかりやすく伝わったことが決め手となりました。
株式会社モリサワ アワード グラフィック部門
株式会社モリサワ アワード
グラフィック部門
準グランプリ
小川 愛稀 名古屋造形大学
小川 愛稀
名古屋造形大学
フォントを使う側に立って、自分の「教えやすさ」、見る側の「読みやすさ」という両者のメリットを短いコピーで端的に表現してくださったところが課題に合っていました。UDデジタル教科書体を子どもの学びに役立てようとする方には、教育関係者以外に、保護者の方などもいらっしゃいます。フォントを使う側が描かれていないことで、見る側の立場でさまざまな想像をあてはめることができる作品です。温かい色調が作り出す雰囲気も素敵です。
課題 「銭湯の魅力を伝え、おもわず銭湯にいきたくなる広告」
課題
「銭湯の魅力を伝え、おもわず銭湯にいきたくなる広告」
全国浴場組合アワード 映像部門
全国浴場組合アワード
映像部門
グランプリ
和田 夏光 秋田公立美術大学
和田 夏光
秋田公立美術大学
暖簾、下駄箱、体重計、瓶牛乳、そしてカランから流れる湯と大きな浴槽の湯。多くの人の頭の中にあるであろう銭湯の風景をあえてモノのみで見せてくれたことが、逆に一人一人のリアルな映像に結び付いていく気がしました。
決めつけでも押しつけでもなく、人それぞれに行きたい理由が必ず銭湯にはある。理由を思いつかぬ銭湯未体験の人であっても、銭湯に来てくれれば必ずそれが見つかる。そんなメッセージを受け取れる静かでありながら熱いものが伝わる映像をグランプリに選ばせていただきました。
全国浴場組合アワード グラフィック部門
全国浴場組合アワード
グラフィック部門
グランプリ
髙根澤 佑実 文化学園大学
髙根澤 佑実
文化学園大学
ため息が安堵の吐息に変わり、固まった身体が芯からほぐれるまでの彼女の一日が容易に想像できます。
そしてそれが銭湯は疲れた人々のごく身近にあるものだということ思い出させてくれます。遠くに行かずとも、リフレッシュすることができることを異なるシチュエーションの同じ背中で教えてくれたこの作品には銭湯主がお客様に提供したい日常が詰まっている、秀作そろいの今回の作品の中でも頭一つ抜け出ていた印象です。
全国浴場組合アワード グラフィック部門
全国浴場組合アワード
グラフィック部門
準グランプリ
齋藤 菜月 倉敷芸術科学大学
齋藤 菜月
倉敷芸術科学大学
裸の男たちに囲まれる広い空間で感じる父親の大きさと頼もしさは子供にとって誇らしいもの。その父と同じ行動をとることで、自分が少し大人になった気がする。
そういう体験をした子供たちはやがて当たり前のように銭湯通いをしてくれる大人へと成長するし、しばらく銭湯から遠ざかっていた人であってもふとした瞬間に当時を懐かしみ、足を運んでくれるきっかけになる。
親子で銭湯、私たち銭湯主の未来にとって大事なメッセージを伝えてくれたこの作品を準グランプリといたしました。
OACアワード
OACアワードは、映像・グラフィック、また課題提供企業の別なく、
下記の視点から当協会のクリエイティブ委員会メンバーが選考いたしました。
1.クリエイティブの質が優れているか
2.一般の方が観て、共感や面白さなどを得られるか
3.一般の方が観て、即座に内容を理解できるか(コミュニケーションの速さ)
4.一般の方が観て、反響を得られそうか(話題になりそうか・誰かに伝えたくなるか)
5.学生らしく新鮮な表現があるか
結果、以下の方々が選出されました。
OACアワード
大藏 千歳 嵯峨美術大学
大藏 千歳
嵯峨美術大学
何だ?と一瞬思わせる楽しさで目を引きそうです。また、作者がどこまで考えたかはわかりませんが、コロナ禍でのマスクのことも想起させます。「素顔で入りましょ。」そして押さえの「心が裸になれる場所」も効いています。書体の選び方やシンプルなデザイン構成も評価が高かった作品にてOACアワードに選出いたしました。
OACアワード
佳作
グラフィック部門
搭乗案内の掲示板案は同様な切り口が多かった作品です。その中ではデザイン性が最も優れていたこの作品を佳作といたしました。「SNS経由、ワクワクへの搭乗口はこちらから」のコピーを入れた点も評価されました。
グラフィック部門
UDデジタル教科書体のことを理解したうえで、考えさせるキャッチコピーを考えた点、またイラストレーションも良いものがあります。イラストは泣いているのか、目が見えにくのかは判然としませんが、そのどちらもかもしれませんね。
グラフィック部門
読みやすさも理解促進の一つという捉え方。既にUDデジタル教科書体が採用された教科書はあるでしょうが、多くの教科書で本書体が採用されたら良いという想いも伝わってきます。デザイン構成もシンプルで伝わりやすいと思います。
映像部門
和田 悠里
香川県立善通寺第一高等学校
面白かった!が第一印象。ANAのSNSはヤバイ!としか言っていませんが、どうヤバイんだ?と、気になったので見てみるか!となりそうな作品です。演じたお二人は照れもなく、真摯にやり遂げているところが良く、何度か見直したくなる作品でした。
映像部門
西岡 幸菜
岡山県立大学
真摯に課題に取り組んだ姿勢が評価されました。一瞬で引き付ける広告表現としては、まだ工夫の余地はありますが、誰かに伝える際にはわかりやすいと思います。今後もこの「考え方」を伸ばし、アウトプットの表現方法(伝え方)に磨きをかけていってください。
映像部門
染井 きらら
城西国際大学
親から子に繋がって、更にこの先も・・・と想像させる物語。銭湯を経営する方も願っている姿だと思います。ターゲット層のことなど色々と考え、最終的にこうなってほしいというアプローチを感じました。、それを映像や絵で見せ、感じさせ、共感につながることも広告の役割ですものね。
映像部門
倉田 結衣
城西国際大学
今後を考えると、若い方に銭湯に足を運んでほしい。この考え方から出てきた案だと思います。誇張された?ギャルが最後には素顔でいられる場所の銭湯でくつろぎ、ラストはオチャメな銭湯のおばさん。楽しそうな雰囲気を感じさせ、だったら銭湯に行ってみるかともなりそうです。
映像部門
松本 旺河
京都産業大学
歌声が耳から離れません。記憶に残ることも、広告としては大事な要素。SNS等でも取り上げたくなる作品です。また、歌う3人の登場の仕方は意外性があり、よく考えたなと思いました。皆さんも何度か聴いていると自然に口ずさむかも。
今回は過去最高の応募数を記録し、各企業・当協会メンバーともども感謝申し上げます。
しかし、もう少し選考のステージにあがってほしいと思ったのも、今回の特徴です。
下記の表のように、②の一次選考は、企業ロゴが抜けている(これは自分の名前を忘れてテストを提出するのと一緒)、課題に沿っていない(各企業の皆さんが、こうなってほしいと思う想いを課題にしていますが、これは全く的外れなプレゼントを好きな人にあげるのと一緒)等、基本的なことでの選考です。
①応募合計
グラフィック | 映像 | 合計 |
1221 | 138 | 1359 |
前回応募数 831 (対前年比:163.5%)
②1次選考 通過数(率)1次選考 通過数(率) (全応募数に対する割合)
企業ロゴ抜け・課題に沿っていないもの、表現が稚拙なものは除外しました。
グラフィック | 映像 | 合計 | |||
通過数 | 通過率 | 通過数 | 通過率 | 通過数 | 通過率 |
317 | 26.0% | 77 | 55.8% | 394 | 29.0% |
③OACクリエイティブ委員会
OAC賞検討のための一次通過作品(上記1次選考作品から選出)通過率(全応募数に対する割合)
グラフィック | 映像 | 合計 | |||
通過数 | 通過率 | 通過数 | 通過率 | 通過数 | 通過率 |
70 | 5.7% | 46 | 33.3% | 116 | 8.5% |
②の段階での脱落は、土俵に上がらないで会場を後にするのと同じ。特にグラフィックの7割を超える脱落は、残念です。想像するに、映像が5割を超える通過率なのは、共同作業が中心で、課題に沿っているか、抜けは無いか、絵コンテやシナリオでみんなのコンセンサスを取り、ようやく撮影という段階を踏んでいるからかもしれません。グラフィックは個人での制作が中心でしょうから、誰かに見せるなどしない限り、いきなり見た目やレイアウトだけに意識が行き、気が付くと課題のことをすっかり忘れてしまうのかもしれません。
一人で制作するなら、課題に沿っているか等々自分に問いかける「自分会議」をしてほしい。その上で、誰かに観てもらい意見も聞いてほしい。的外れなプレゼントにならないように!
③の段階(OAC賞選考)では、先に触れていますが、
1.クリエイティブの質が高いか
2.一般の方が観て、共感や面白さなどを得られるか
3.一般の方が観て、即座に内容を理解できるか(コミュニケーションの速さ)
4.一般の方が観て、反響を得られそうか(話題になりそうか・誰かに伝えたくなるか)
5.学生らしい新鮮な表現があるか
この辺りを中心に各企業選考とは別に選考しています。
共感できるか、面白いか、それがあって初めて誰かに伝えたくなるはずです。
さて、もう一度おさらい。今回皆さんは、
1.課題のことを深く考えましたか?
2.課題を考えてくれた企業のことを深く考えましたか?
3.あなたの制作した広告を観る一般の方々(ターゲット層)のことを深く考えましたか?
4.いま現在の社会情勢など、深く考えましたか?
5.(1~5)のことをまとめて、今回の広告の方向性やコンセプトをつくってみましたか?
6.(1~5)のことを何も考えず、いきなり制作していませんでしたか?
7.あなたの制作物を観る方が、どう思ってくれたら成功か、ゴールを想い浮かべましたか?
8.一つの表現アイデアに固執していませんでしたか?たくさんアイデアを出せましたか?
9.創り上げたものを客観的に見直せましたか?自分本位なものになっていませんでしたか?
10.ま、いいかと妥協しませんでしたか?
11.創っていて面白かったですか?
自分はいきなり表現から入りがちと思う方は、1~5をまずはしっかり考えましょう。良いプレゼントを贈るために。また、この1~11の考え方はどんな社会でも当てはまると思います。この「考え方」をまずは考えてみてください。
「人と社会のつながりを担い、理解と共感を育む」のが広告です。
「人と社会」を「あなたと私」に置き換えて考えると・・・・・・あの人と話していると楽しい、もっと会いたくなる、落ち着いていられる等々、あなたはそんな人になりたいし、そんな人に会いたいと思いませんか。
これを「あなたと企業」に置き換えると、企業はあなたにそう思ってもらいたいし、ファンになってもらいたい。
そのために、まずは企業自体がお客さまのことを真剣に想い、より良い商品を開発したりブランドのイメージを築き上げていきます。そしてその指針に沿ってお客さまとも接するし、クリエイティブの表現やお店作りもその指針に基づいているはずです。いくら味が良いお店でも、働く人の態度が悪いと、もう行かない!ともなりかねませんよね。せっかくの良い味を届けたいのに、お店の雰囲気や届け方(表現)が悪いと、台無しです。
今回受賞された方、そうでなかった方も、面白がり屋さんになってください。好奇心旺盛に色んなことにチャレンジし、失敗も糧にしながら、たくさんインプットしてください。それが今後のアウトプット(表現)に繋がります。2023年、皆さんの活躍を期待しています!
全日本空輸株式会社
課題 「ANAのSNSを広く知ってもらうための広告」
課題
ANAのSNSを広く知ってもらうための広告