コロナ禍もようやく収束の方向の2023年。
3月に実施した「アフターコロナを考える」アンケート結果でも、デジタル関連の仕事は増えているようです。また、コロナ禍を経てコミュニケーションの大切さを感じた方も多く、出社方向に切り替える会社も多くなってきましたが、リモートワークという働き方を経験し、その良さも継続して実施していく企業も多い印象です。アンケートにあったように、「制作業の特性を活かした経営ができればベスト」「原点に返って、クリエイティブのクオリティを高めることにこだわる」と、クリエイティブのあり方に想いをはせる回答が印象的でした。
デジタルであろうが、グラフィックであろうが、コミュニケーションという本質を確り掴み、それに向き合っていくことには違いはありません。
予測不能の時代に陥った3年。今後も、ある程度見えること、全く予測不能なこともあるでしょう。常に変化に柔軟に対応し、本質は何かを見つめ前向きであるために、横の繋がりを生かしていただきながら、様々な情報を提供してまいります。
OACへの更なるご支援ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。
コロナ禍3年目を迎えた2022年。
「人の社会のつながりを担い、理解と共感を育む」を事業テーマに掲げ、実施してまいりました。
計画した事業はほぼテーマに沿った展開が為されました。しかし会員社の皆さん、特に若手クリエイターの育成につながる部分の強化はまだまだですし、またコロナ禍になってからの各委員会への参加数の減少も食い止められなかったのが現実です。
委員会もオンラインとリアルのハイブリッド形式で呼びかけていますが、オンラインの参加が中心。今後はより一層、日常の仕事では得られない気づきが得られるとか、個々が参加して楽しいと思える魅力づくりに努めなければならないと思った1年にもなりました。
2022年4月1日~2023年3月31日(入退会)
正会員 | 賛助会員 | ||
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入 会 |
1 | ㈱Baby Tokyo | ㈱精美堂 |
2 | |||
3 | |||
4 | |||
退 会 |
1 | ㈱電通プロモーションプラス(旧:電通テック) | 集丸㈱ |
2 | ㈱エゾモバイル | 田尻広告デザイン | |
3 | ㈱スクール・コーポレーション | ㈱エヌシーシーループ | |
4 | ㈱山田写真製版所 | 東京都製本工業組合 | |
5 | ㈱ペンシルロケット | ㈱スタジオ・エス | |
6 | ㈱ベルズ | ||
7 | |||
8 | |||
9 |
正会員社数 63 社 (2023 年 3 月 31 日現在) (50 音順)
◇ 正会員社 63 社(前年同月比 92.6%: 5 社減)
◇ 賛助会員社 61 社(前年同月比 93.8%: 4 社減)
合計 124 社(前年同月比 93.2%: 9 社減)
東日本大震災(2011年)、そして全線開通の約半年後に見舞われた台風19号(2019年)、さらに2020年からはコロナ禍。幾多の困難から立ち上がる三陸鉄道とその沿線を支援するために始めた本企画も2回目となります。「乗るぞ!三鉄 巡ろう!三陸」と題し、多くの方が三陸に想いを巡らすカレンダーにすべく制作いたしました。
昨年同様、全国公募にてイラストや絵画を募集。
結果65作品が寄せられ(前回比108%)、全作品を掲出したギャラリー列車が2022年10月の三陸沿線を運行いたしました。
選考は65作品から三陸鉄道さんと当協会で実施。コロナ禍にてオンラインでの選考となりましたが、12作品を選考しカレンダーに仕上げました。なお、カレンダーには三陸鉄道に勤務される皆さんの似顔絵と、おススメ情報として沿線の見所やグルメ情報を記載。巻末にもグルメMAPを掲載し、「いつかは三陸」へのコンセプトに適うようにいたしました。なお、カレンダーはA4(展開A3)サイズ28Pとし、昨年の反省点であった送料の部分、持ち運びやすさを改善いたしました。
三陸鉄道さんからは、コロナ禍で運賃収入の減少の中、ほぼ完売の連絡。来年もぜひ協力をとの要請があり、企画に着手しています(2024年度の事業計画をご覧ください)。
カレンダーの詳細はHPをご覧ください
専門学校 6 校 (195 作品) 【前年応募数:6 校 89 作品】
大学 3 校 (7 作品) 【前年応募数:7 校 16 作品】
一般 (19 作品) 【前年応募数:26 作品】
一次審査を担当委員会で行い、60作品を選出。本審査では、株式会社ブルーパドル代表 アートディレクターの佐藤ねじ氏、作家の岸田奈美氏、歌人の岡野大嗣氏、そして協賛企業2社、ならびに当協会専務理事が選考にあたり、各賞を決定しました。
開催日:2022年11月26日(土)
会場:ZOOM オンライン及び Youtube Live
コロナ禍での贈賞式はオンラインにて実施。受賞者の方が審査委員の方から直接選考理由を聞く機会となり、お互いのコミュニケーションも図れたと思います。
大賞作品
受賞作品はHPでご覧ください。
*高等学校 20 校 (前回参加校数 15 校)
*専門学校 33 校 (前回参加校数 29 校)
*大学 60 校 (前回参加校数 48 校)
*グラフィック作品 1221 点(前回応募数 728)
*映像作品 138 点(前回応募数 103)
今回は、全日本空輸㈱、㈱モリサワ、全国浴場組合の3社にご協力いただきました。昨年同様、データでの募集といたしました。応募学校数、作品数ともに伸び、初めて一千を超える応募数となりました。
なお、グラフィック作品に関しては課題に沿っていない、企業ロゴが入っていないなどのケースも目立ちました。特に授業課題に取り上げた学校からの応募にその特徴が顕著でした。企業側の課題解決になっているか、ユーザー視点に立っているか、その上で、表現に落とし込んでいるのか、この辺りを更に追求していってほしいものです。さて、授賞式は今回もオンラインで開催。今回も各企業ごとに分かれて(部屋割りし)受賞した学生さんと企業担当者の方との話し合いの場を設けましたコロナ禍ではありますが、オンラインの良さを活用した、コミュニケーションの場となっています。
今後もデザインの「考え方」を学生の段階から意識してもらい、常にクリエイティブであり続けてもらうために継続してまいります。
受賞作品はHPでご覧ください。
*中学校 1 校 (前回参加校数 4 校)
*高等学校 31 校 (前回参加校数 43 校)
*高等専門学校 1 校 (前回参加校数 0 校)
*専門学校 7 校 (前回参加校数 4 校)
*大学 20 校 (前回参加校数 34 校)
「自ら課題を見つけ、自ら解決策を考える」をコンセプトに開催している学生向けコンテスト。今回も授業課題として取り上げた学校が多く、コロナ禍にて様々な「体験の場」・「気づきの場」が減少する中、本コンテストのコンセプトが評価されたものと思われ、今回初めて一千を超える応募数となりました。
今回の特徴としては、より身近なものを課題にするケースもあり(『M-1の「トップバッター」を救いたい』等)、面白い切り口だなと、感じました。また、既に世の中にあるアイデアではありますが、「伝統工芸とガチャ」・「介護・保育施設の統合」・「パチンコ型デイサービス」等、もっと広がりが出てきたら面白いと思える、普及促進型とも言えるアイデアも寄せられていました。アイデアを真似たのではなく、まずはそこに辿りついた視点は評価できるものです。
人間が想像できることは、実現する。そんな言葉もあるようです。そうそう、Chat GPT を試してみましたが、象が出てくる童話をつくって!と入力すると、瞬時につくってくれます。もちろん、膨大なWEB上のデータを探し、構築するわけですが、同じ質問でも様々な童話が作成されます。ものは使いようですが、さてこれからの進化はどこまで進み、どんな問題点があるのかも想像しておくべきかもしれません。
受賞作品はHPでご覧ください。
2019年「ココロをつなぐ一行タクシー 東京物語」をテーマに50台/50フレーズをラッピングしたタクシーが夏の東京を走りました。その後のコロナ禍で、開催を見送っていましたが、3年振りに開催することとなりました。この間、タクシー業界も大変な状況が続いていましたが、そのタクシーからコロナ禍の人と街にエールを贈る企画としました。
2019年の初開催時の応募コピー数は、5,598本ですので前回比325%と、大幅な増加を見ました。
2022年は、日本でタクシーが営業を開始してから110周年にあたることから、選考するフレーズを110作品、110台のタクシーにラッピングすることに決定。
なかなか収束しないコロナ禍だからこそ「言葉」を見かけた方が笑顔で次の一歩を踏み出せる、そんな場面を夏の東京に展開いたしました。
東京のタクシー会社保有台数は、約31,000台。その内の110台ですので、280台に1台の確率。出会えた方は何だろうと?と思えるでしょうし、また乗車されたお客さまには記念のカードもお渡しし、その価値に気付いていただけるよう工夫もいたしました。
■運転手は、今日も在タクワークです。
■ノッテルかい!?乗ってくかい?
■大きく手をあげるあなたが好き
■NO密な、ひととき。
■心までマスクしなくていいよ。
■リモートですませられちゃう恋なんて
選出された110の言葉は下記よりどうぞ!
開催日:2022 年 4 月 26 日(火) OAC事務局
(内容)
〇 社員の幸福度を高める(自己肯定感・存在価値を認める仕組み)
〇 コロナでの先行き不安・仕事減
〇 在宅勤務と会社への帰属意識
〇 会社の文化や・雰囲気に合う方を採用したい
〇 誰かの退職が他の社員へもたらす影響大(負のスパイラル)
〇 在宅勤務者:一人になると転職サイト!
事前に上げられた上記内容を踏まえ参加者で意見交換。
このコロナ禍は、今後の人生を考えるキッカケになっている社員も多い気がするといった意見。またリモートワークを制度化すべきか、またリモート下での営業をどうすべきか、等々活発な意見交換が続きました。辞めることは、その事情も様々であるが、その前段階として会社としてそれぞれに「裁量と権限」をどう与えていくか、社員のやる気を引き出す仕組みづくりも必要との意見もありました。
開催日:2022 年 10 月 25 日(火) 16時~18時
会場:㈱Too 3FギャラリーToo
参加者:30名
(内容)
会員以外でも参加できる形式にて、経営や人材育成等をテーマに話し合いを行う機会としました。コロナ禍で、今までのように会えない日々が続き、なかなか相談をする機会が得られなかった状況を打破したく、各社の持つ課題を浮き彫りにし、それに対する考え方を知ることで、刺激を得られる場となるよう設計いたしました。
各テーブルの進行役が、机上のテーマカードを引き、それに対して意見交換していきます。
【テーマカード】
コロナ禍の働き方・仕事はどうやって獲ってくる?
人を育てるには?・採用するなら、どんな人? 等々
各テーブルとも活発な意見交換の場となり、コロナ禍の「今」と、今後を考える機会となったようです。
開催日:2022 年 6 月 21 日(火) 事務局&ZOOM
講師:特定社会保険労務士 廣本 慶一氏
(内容)
〇 後継者やM&AについてM&Aに関しては、文化の全く違う相手の場合はよく検討すべき。
〇 次世代幹部の育成について持ち株の問題は根強くあり、後継者にはお金の心配をせずに引き継いでもらいたいとは思う。
等々、経営者としての本音ベースの話合いとなりました。
コロナ禍でますます世の中はデジタル化へ。
OAC会員社では既にデジタル分野への取り組みは進んではいますが、日々進化する内容を把握いただくべく、賛助会員のTooさんを講師にセミナーを開催しています。
開催日:2022 年 5 月 27 日(金) ZOOM ウエビナー
申込者:150名
https://www.too.com/fun/webinar/adobe-cc/2022oac05.html/field/oac05_mov/
開催日:2022 年 9 月 2 日(金) ZOOM ウエビナー
申込者:120名
https://www.too.com/fun/webinar/adobe-cc/2022oac09.html/field/oac09_mov/
デザイナー必須のIllustrator & Photoshopですが、日々進化を続けており、日常で使っているデザイナーでも知らない機能など、その変化に対応してもらい、効率化を図りつつ、企画アイデア面に時間を割いてほしいと企画しています。
開催日:2022 年 10 月 14 日(金) ZOOM ウエビナー
申込者:120名
https://www.too.com/fun/webinar/adobe-cc/2022oac10.html/field/oac10_mov/
クリエイティブ業界を目指す学生さんに向けて、会員社の皆さんと賛助会員のユウクリさんにご協力いただき開催いたしました。
開催日:2022年10月21日(金) ZOOMウエビナー
登壇者 :
㈱スパイス 田代 渓太氏(WEBデザイナー)
㈲バウ広告事務所 古味 光子氏(デザイナー)
㈱アドブレーン 平山弘一郎氏(デザイナー)
㈱博報堂プロダクツ 三浦 奈津実氏(コピーライター)
専門学校より「専修学校の専門課程における職業
実践専門課程の認定に関する規程」に基づく依頼にて、下記の派遣を行いました。
・仙台デザイン&テクノロジー専門学校 2022年6月25日・2023年2月12日溝川誠司 理事
・東京コミュニケーションアート専門学校 2022年7月9日 溝川 誠司 理事
・東京デザイン専門学校 2022年11月25日 梶原 鉄也 理事
・日本電子専門学校 2022年11月28日 ㈱ジェイスリー 木下 幸弘氏
・東京コミュニケーションアート専門学校 2022年9月16日 溝川 誠司 理事
・東京デザイン専門学校 2022年10月20日・11月25日 宇垣 恵一 専務理事
・日本電子専門学校 2022年9月8日・2023年3月3日 ㈱電通クリエーティブX 田代 宏之氏、溝川 誠司 理事・㈱博報堂プロダクツ 西川 肇氏
・町田デザイン&建築専門学校 2022年9月20日・2023年1月14日 ㈱エージー 高橋 史倫氏
町田デザイン&建築専門学校
2023年2月19日 第27回産学ネットワーク展
㈱エージー 高橋 史倫氏
東京コミュニケーションアート専門学校
2023年1月19日
溝川 誠司 理事・㈱ジェイスリー 木下 幸弘氏
日本デザイナー学院
2023年2月13日
溝川 誠司 理事・㈱ジェイスリー 木下 幸弘氏
3年連続となった「design surf seminar」(オンライン開催)への登壇。今回は、最新技術で未来をクリエイティブ!とテーマを決め実施。登壇者には㈱スタヂオ・ユニの樋口牧子さん、㈱博報堂プロダクツ佐藤翔吾さん、そして三井化学株式会社で「空中ディスプレイ」の開発に携わる𠮷田寛則さんにお願いいたしました。
○ 感じるチカラ 何かを生み出すキッカケとは?
○ 最新技術と未来 メタバース・センサーグローブ・非接触/空中ディスプレイ
○ 最新技術とクリエイター 開発者側はクリエイターに何を求める?
この辺りを中心とし、最新技術とクリエイティブの掛け算で膨らむ世界を語っていただきました。
https://global.too.com/dsurf-online/report/design-surf-seminar-2022/001131.html
○ 当協会委員会への学生参加・意見交換
○ 同団体「第63回学生広告展」審査協力
一次審査(OAC会員社)
本審査(OAC事務局長)
コロナ禍で経営状況業況の悪化している業種に対しての貸付を行うセーフティネット5号保証。
当協会では日本標準産業分類(4151:広告制作業)において調査を実施。
今期は2022年4月・8月・10月及び2023年2月と4回にわたり実施いたしました。
2020年1月15日に国内で初めての感染者が出て以来、3年が経過。この3年を経て、現状はどうなのか。また経験したことによって変わったこと、そして今後はどうあるべきなのか、アンケートを実施。42社より回答を得ました。集計結果は会員社に公表し、共有しています。
広告関係23団体との情報交換に参加。全てオンラインでの開催となりました。こちらもコロナ禍での運営方法や各団体所属企業の動向などが報告されました。
今号の出稿会員社は、
◇ 記事体広告 27 社 <前号27 社:増減なし>
◇ 純広告 7 社 <前号8 社:1社減>
◇ 個人クリエイター紹介頁 1 社 <前号1 社:増減なし>
となりました。
今後も自社のブランディング向上とその周知に、今後もお役立ていただければと思います。
現在20社の会員社が加入しているE&O保険(Errors「過失」、Omissions「怠慢」の略)。本年度の事務手数料は278,302円となり、共益事業収入に割り振っています。
開催期間:2022年6月29日(水)~7月1日(金)
開催場所:国際展示場(東京ビッグサイト東展示棟)
〇 賃金実態調査
経営委員会の勉強会はリアル開催。他の委員会はオンラインとリアルのハイブリッド方式での開催を目指しましたが、圧倒的にオンラインでの参加が目立ちました。コミュニケーションの観点から、リアルを望む声が上がってはいたものの、なかなかリアルでの参加は難しかったようです。
コロナ禍に突入してから、各委員会とも参加者数が減少しているのも特徴です。
今後もこの傾向は続きそうですので、どうしたら参加したくなるか、今後の課題としてともに考えていきたいと思います。